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日本でも「AIで自分で作る」は広がっている?

日本でも、非エンジニアが数時間でアプリを作る事例が増えています。学校や企業で起きていること、海外との違いを整理します。

海外では個人が、日本では企業が。同じ道具を使っているのに、広がり方が違います。そして日本には、まだあまり語られていない落とし穴があります。日本で実際に起きていることを、海外と比べながら整理します。

まず結論

結論として、日本でも「非エンジニアが自分で作る」は広がっています。ただし海外と比べると、まだ始まったばかりの段階です。

特徴的なのは、個人よりも企業の研修として広がっている点です。ここが海外との違いになっています。

日本で起きていること

研修としての導入

日本では、企業がAI開発の研修を取り入れる動きが目立ちます。100社以上が導入済みという報告もあります(note)。

非エンジニアの社員が数時間でアプリを作る、という事例が各所で報告されています。

なぜ研修から広がるのか。 日本の企業では、業務ツールを作るのに情報システム部門への依頼が必要で、順番待ちが発生することが多くありました。現場が自分で作れるようになれば、この待ち時間がなくなります。ここに価値が見出されています。

学生向けの動き

「プログラミング経験不問」を掲げた開発イベントが、全国で開かれるようになりました。制限時間内にWebサービスを作る、という形式のものです(AI Career Japan)。

以前なら、こうしたイベントは経験者のものでした。参加できる人の範囲が変わっています。

個人開発

個人でサービスを作って公開する人も増えています。ただし、海外のように「1人で作ったサービスが大きな売上になった」という規模の事例は、日本ではまだ多くありません。

海外との違い

比べてみます。

海外日本
広がり方個人・スタートアップ中心企業研修が中心
目的新しいサービスを作る社内の業務を効率化する
事例の規模個人が大きな売上を作る例あり社内ツールが中心
課題の認識セキュリティ問題が報道されているまだあまり議論されていない

いちばん気になるのは最後の行です。

海外では、AIで作ったアプリの問題が具体的な数字とともに報道されています。

65%

AIに任せて作られたアプリのうち、調査で弱点が見つかったものの割合です。海外の調査ですが、道具は同じなので日本でも同様のことが起きていると考えられます。

出典:Hostinger(2026年の調査まとめ)

日本では、「作れるようになった」という話が先行し、「確認が必要」という話がまだ追いついていません。

これは日本特有のリスクだと考えています。使っている道具は同じなので、同じ問題が起きないはずがありません。 ただ、まだ表面化していないだけ、という可能性があります。

日本で特に注意したいこと

社内ツールが、いつのまにか外に出る

日本での広がり方が「社内の業務効率化」中心であることを踏まえると、注意すべき点があります。

社内だけで使うつもりで作ったものが、便利だからと取引先にも共有される。 この移行のときに、確認が抜け落ちます。

自分とAIでできることが多い

  • 自分や友達だけで使うツール
  • 学校や会社の中だけで使うツール
  • アイデアを試すための試作品
  • 利用者が少ない小さなサービス

専門家の知識が重要になる

  • 他人の個人情報を預かる
  • お金のやりとりをする
  • 利用者が一気に増えたとき
  • 動かなくなったときの復旧
「作れる」と「公開していい」は別の話です。ここの線引きがわかることが大事です。

社内利用なら左側です。でも取引先の情報を扱い始めた時点で、右側に移ります。同じツールなのに、必要な条件が変わります。

個人情報の扱い

日本には個人情報保護法があり、顧客情報を扱うときの義務が定められています。

「社内ツールだから」と気軽に作ったものが、実は顧客の名前や連絡先を保存していた、というケースは十分ありえます。扱っている情報が何かを、一度確認してください。

これから起きること

予測になりますが、次のように考えています。

1つ目は、事故の表面化です。 使う人が増えれば、問題も表面化します。海外で報道されているような事例が、日本でも出てくる可能性があります。

2つ目は、確認できる人の需要増加です。 作れる人が増えるほど、「これで大丈夫か」を判断できる人が必要になります。

3つ目は、教育の変化です。 文法を教えるより、判断の仕方を教える方向にシフトしていくと考えています。

社内で使うときに、最初に決めること

日本では企業研修としての導入が中心だと書きました。実際に社内で使うなら、最初にこれだけ決めてください。

  • 実在の顧客・社員のデータは使わない(サンプルデータを用意する)ここが該当したら公開しない
  • 本番システムのアカウントには接続しないここが該当したら公開しない
  • 作ったものを社外に共有しないここが該当したら公開しない
  • 本番で使いたくなったら、必ずエンジニアに相談する
この4つを決めておけば、社内利用での事故はほぼ防げます。

2番目が見落とされがちです。 AIに「データを保存したい」と頼むと、手元にある接続情報を使おうとすることがあります。試作専用の環境を分けておいてください。

試作を始めるときの指示

社内の業務効率化ツールの試作品を作りたいです。プログラミングは初めてです。

作りたいもの:
・(面倒な作業を1つ書く)

条件:
・実在のデータは使いません。サンプルデータを作ってください
・社内の検討で使うだけなので、凝った作りは不要です
・まずは自分のパソコンの中で動く状態にしてください

「実在のデータは使いません」を最初に伝えてください。 これがあるだけで、個人情報を扱う事故を防げます。

社内ルールの作り方はPdMがコードを書ける時代、エンジニアとの棲み分けをどう決めるかに、そのまま貼れる文例つきでまとめました。

よくある質問

Q. 日本は遅れているのですか? A. 個人での活用は海外のほうが進んでいますが、企業研修としての導入は日本のほうが組織的です。単純な優劣ではありません。

Q. 学生でも参加できるイベントはありますか? A. 「プログラミング経験不問」を掲げたものが増えています。地域や学校の情報を調べてみてください。

Q. 日本語で使えますか? A. 使えます。Claude CodeもCodexも、日本語で頼めます。

Q. 海外の状況も知りたいです A. 世界ではAIを使った開発がどこまで進んでいる?で調査データを紹介しています。

Q. 会社で使いたいのですが、注意点は? A. 作ったものが社外に出る可能性があるかを最初に確認してください。社内限定と社外共有では、必要な条件が変わります。

まとめ

  • 日本でも「非エンジニアが自分で作る」は広がっている
  • 特徴は企業研修としての導入が中心であること
  • 学生向けの「経験不問」イベントも増えている
  • ただし**「確認が必要」という議論が、まだ追いついていない**
  • 社内ツールが外に出るときが、日本でいちばん注意すべき場面

出典

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